サンプリングとは?元ネタとは??

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よく音楽を聴いていると、”この部分聴いたことあるかも!!”、”このフレーズは、他の曲でも聴いたことある!!”、なんて感じることはありませんか?
これは、いわゆる「サンプリング」と言って、元々はヒップホップ音楽をつくるときの作曲手法のひとつです。
ヒップホップやR&B、EDMなどの音楽を紹介するにあたって、どうしても出てきてしまう言葉が「サンプリング」。
このサイトでも、”サンプリングは~”とか、”元ネタは~”なんて、フレーズが良く出ますので、今回はこちらについて説明したいと思います^^
Contents
サンプリングとは?
楽曲は、楽器を演奏したり、歌を歌ったりして出来上がります。これを「生音」って言いますよね。つまり、その場で発生する音のことです。
逆に「生音」ではないもの。。。例えば、人や動物の声、自然界から発せられる波の音、騒音である車のエンジン音、などを録音して使う。。。今ここにない音を事前に録音しておいて、後から音を出す=これが「サンプリング」です。
ヒップホップというジャンルで説明すると。。。
ソウル、ジャズ、ファンクなどの、すでにある誰かの作品を一部抜粋して、その上にラップを乗せます。
他のアーティストが作った既存のトラックの一部を利用して自身の楽曲に取り入れ、新たなトラックを作り上げるということです。
今では、ヒップホップに限らず様々なジャンルのアーティストによってその手法が使われています。
色々な曲を切り貼りしてコラージュすれば、楽器がなくても曲を作ることができてしまうんですね♪
サンプリングの歴史
ミュージック・コンクート
1940年代の後半にフランスでピエール・シェフェールによって作られた、現代音楽のひとつ。このジャンルのことをミュージック・コンクートまたはミュージック・コンクレート (musique concrète)って言います。
これが「サンプリング」の始まりですね。
メロトロン
1960年代にメロトロンという鍵盤のような楽器が出てきます。
当時、ロック界では、スタジオで使用されたり、ステ-ジ上で演奏される鍵盤楽器はオルガンやピアノが主流でした。
この鍵盤の後ろに並ぶ茶色の板を持ち上げると、テープがついています。鍵盤を押すと、テープに録音されている音が再生する仕組みになってます。
鍵盤を「押す」と「録音された(サンプリングされた)音」が出る。このような機材を「サンプラー」と呼びます。
このメロトロン無くしては、この世に送り出されなかったであろう名曲は数々ありますが、ここで代表的な曲をひとつ。。。
The Beatles(ビートルズ)の「 Strawberry Fields(ストロベリー・フィールズ)」。
冒頭で鳴っているフルート音がメロトロンで演奏されているんですよ^^
ドラムマシン
そこからサンプラーは進化して、ドラムの音をサンプラーをたたいて出せる機械が出てきました。
実際に音を録音したものや、音を合成して”ドラムのような音”を発するものがありました。
ドラムセットがなくても、色々なドラムの音源を録音すれば楽曲が制作できるようになったのです。
そして、現在の「サンプリング」へ
1970年代の後半から、ドラムマシンで録音するドラムの音を「既存の曲」から録音したのが、ヒップホップでいう「サンプリング」の始まりです。いちいち、ドラムの音をいくつも録音したり作ったりするのは大変ですもんね。
特に有名なのが、こちらの1曲。
RUN DMC(ラン・ディーエムシー)の「Walk This Way(ウォーク・ディス・ウェイ)」です♪
※こちらのミュージックビデオはこの曲の大ヒット後から正式にコラボしたものです
これがサンプリングされた曲。。。いわゆる「元ネタ」がこちら。
Aerosmith(エアロスミス)の「Walk This Way(ウォーク・ディス・ウェイ)」です。
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サンプリングのメリット・デメリット
1970年代の終わりにヒップホップが誕生してから、サンプリングはほぼ無許可で行われていました。
しかし80年代に入り、市民権を獲得していくにつれて、制作者たちは著作権侵害を主張し、訴訟が頻発します。元の曲を作った当のミュージシャンにすれば、自分の曲が勝手に使われて尚且つそれがヒットしたなら、これほどおもしろくないことはありませんよね。
さかのぼること1991年。ビズマーキーがギルバートオサリバンによって楽曲「Alone Again」の無断使用に対してアルバム回収を含む違憲判決が下りました。
これが有名なビズマーキー事件と呼ばれるものなのですが、これによって多くのヒップホップアーティストにとっては、サンプリングのクリアランス問題が常につきまとう状態になってしまったのです。
現在ではサンプリングのライセンスを取るには、お金もレコード会社・アーティストの許可も必要になり、とても厳しくなっています。
ここまで書くと、ヒップホップはただの「パクリ」と思う人もいますが、この手法には素晴らしい点もあります。
まず、歴史に埋もれた曲たちを掘り出してスポットライトを当てるということです。
80年代のヒップホップDJたちはこぞってマイナーな古いソウルやジャズのレコードからパーツを抜き出して曲にしていました。これにより、「忘れ去られた」曲たちが再び注目されるきっかけになったのです。
例えば先ほど紹介した、RUN DMC(ラン・ディーエムシー)の「Walk This Way(ウォーク・ディス・ウェイ)」ですが、この曲の大ヒットによって当時低迷していたエアロスミスは再ブレイクし、第二の黄金期を迎えることになります。
既存の曲を切り貼りするという手法は無限の可能性を秘めていて、以前ならば考えられなかったジャンルを融合させることだってできるのです。
まとめ
いかがでしたか?ざっくりと「サンプリング」について説明しましたが、もうちょっと実例を出した方が分かりやすかったかな、なんて思ったりもしてまいます(汗。
今度は「元ネタ」について、もっと深く掘り下げて色々な曲を紹介したり、ヒップホップやDJについても書けたらいいなって思います♪
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